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かけ算・わり算 どっち?

Blog post 057

 

勉強する女の子

算数が嫌いな子は「問題の意味を理解して考える」ということが苦手なので「先生、この問題はかけ算、わり算、どっち?」というような質問をしてきます。
 
問題の解き方を聞くのではなく、問題そのものがなにかを聞いてくるのです。
こういう状態は注意が必要で、ほぼ100%に近い確率で「問題の意味」がわかっていません。
 
「この問題では何を聞かれているのか」ということが理解できていない、自分で説明することができない、という状態です。
ですから、まず「問題の意味」を教えることにかなりの時間を費やします。
 
 
例えば、
 
クラス30人に対する男子18人の割合はいくつですか。
 
という「割合」の問題があった場合、
 
 
「割合=比べられる量÷もとにする量」であり、式の「もとにする量」は、問題文の「●●に対して」・「●●をもとにして」・「●●を1として」の「●●」部分を指します。
 
したがって、この問題の「もとにする量」は30人であり、答え(割合)は、18÷30=0.6 となります。
 
しかし、算数が苦手な子は、そもそも「割合」とは何かがわかっていませんし、比べられる量・もとにする量とは何のこっちゃ〜となっていますので、それをイメージさせる必要があります。
 
まず、視覚的に理解しやすい実物を用意します。
ここでは「折り紙」を使いましょう。折り紙1枚分が「もとにする量」です。
この折り紙を半分にしたり、4分の1にしたりして、もとの折り紙1枚(もとにする量)と比べます。
半分であればもとの1枚を2つにするので0.5、4分の1であれば1枚を4つにするので0.25ということになります。
 
ここでいう半分(0.5)や4分の1(0.25)が「比べられる量」となります。
 
すなわち、
比べられる量(半分・4分の1)が、もとにする量(1枚分)のどれだけにあたるか=割合 ということなので、
 
・比べられる量÷もとにする量=割合
・半分(0.5)÷1枚(1)=割合(0.5)
・4分の1(0.25)÷1枚(1)=割合(0.25)
 
次に式に置き換えていきます。
・男子18人(比べられる量)が、クラス30人(もとにする量)のどれだけにあたるか=割合
・18人(比べられる量)÷30人(もとにする量)= 0.6
 
ここまでくると、おぼろげに理解に至る子は結構いますが、それでも理解できない場合は、また別の角度からアプローチが必要です。
 
割合、比べられる量、もとにする量・・・このようなワードをならべて式を提示しても、そもそも論が理解できていないので、問題の意味をイメージ化する、これが理解への第一歩です。